先週の日曜、「第二種電気工事士」というやつを受けた。

会社で受けろ受けろというので、まぁ、二種っつうくらいだから簡単だろう…と思って申し込み、問題集を借りて開いてみると…うわっ、計算問題かよ、聞いてないよ。自分はパソコンやオーディオは好きなのだが、電気は全くダメ。ブレーカーの意味もよく分かってないし、だいたいブレーカ上げるときに(ビリってこないか)びびってるし、自分んちが何アンペアかもよく知らないし、だいたいアンペアって何よ?つうか、そんな免許なんか無くたって、ブラックジャックは手術してるし、…と早くも勉強きらいわがままモードに突入。

ところが、会社の先輩らはカンタン、カンタンという。そりゃ、みんな電気系だからだよ。電気なんて右も左のわしゃワカランの俺にはムズかしーの!ちくしょー、恥を覚悟で言えばなー、最初、問題解こうとして、…分母の違う分数の足し算できんかったよ(爆

さて、あれやこれやで問題集を封印したまま1ヶ月が経ち、いよいよあさってが試験日
日ごろ先輩は、問題集を持って歩くのもあれだから、覚えるところを数枚コピーして、それを行き帰りの電車で読むがよいと、白く長い髭をなびかせて言っていました。うう、もうあさってだよ…
くそー、俺は日ごろ何の為に映画を見ているんだ。何の為に先週KILL BILL2を見に行ったんだ。
やる気を起こせ!あした一日絶対勉強するぞー!

そして前日の土曜日。朝起きると、マリナーズの試合。
(勉強しなきゃならないときの大リーグ中継はなんでこんなに面白いんだ…)
14時に試合終了、ケーブルのチャンネルを何気に回すと、「サ、サニー 千葉!」
なつかしの迷画『戦国自衛隊』である。
「わー、鈴木ヒロミツ殺られちゃったよ。次はかまやつかな?」
(って、勉強しなきゃならないときの戦国自衛隊はなんでこんなに面白いんだ…)
「影虎…、わしは…天下を取る」
という、サニー千葉・中隊長の名ゼリフを聞いて、満足。眠気が襲ってきた。

午後8時。腹が減ったので、近所の贔屓のそば屋へ。明日は試験なので、奮発、「天ざる」にする。

…さて、やるか。
年貢の納め時。土壇場。がけっぷち。土表際。王蟲の群れの進行方向にいるナウシカ
ふと、思う。
安田成美の歌っているナウシカの主題歌、あれって、別の上手な歌手が歌ったらどんな感じになるんだろう。

午後10時。ついに問題集を開く。蛍光スタンドの明かりに照らされた白いページが眩しい。
計算問題のページを飛ばす。できればホッチキスで止めて封印したい。
ここで、変化がおこった。次の工事材料や道具の基礎から、施工の基礎になると、やけにカンタンなのである。

まぁ、多少数字は出てくるが、「地面から2.5m」とかそんなもんである。あとは、材料(ヒューズやケーブル等)と道具(電流計やネジ切り器等)の種類と、図面記号をできるだけ覚えればよさそうである。もっと早くテキストをコピーして、通勤電車で見ていればよかった。それにしても最初の数ページに脅かされていただけで、後は運転免許くらいの問題が多かった。

当日朝4:00。問題集に付いていた2002年の正式問題をやったら、68点(全50問、1つ2点で合格は60点以上)。計算問題は10問中3問正解とヤマカンでもこのくらいは当たる(問題は全て4択)ので、まあまあイケるかなーと思い、13時からの試験に備えて、睡眠。

今年の神奈川県の試験場は金沢八景。当初は原付で行くつもりだったが、あいにくの雨にて電車でGO。
で、どうだったかというと、まず、計算問題をチラリと見てとばし、その他をやる。問題集に出てないものが多く、ちょっとピンチ。ひととおり記入し終えて、40分経過。試験時間は120分なので、かなり余っている。この長い試験時間が落ち着きを与えてくれた。飛ばした計算問題をじっくり分析する(計算しろよ)。全て記入し終えたところで、4択の回答選択数の分析。
イ=11、ロ=16、ハ=9、ニ=14
うーむ、バランスが…。ロとニと答えた怪しい解答をチェックし、ハに移植。
最終的に、イ=12、ロ=13、ハ=12、ニ=13、とほぼ完璧なバランスを持って終了。

結果発表は、1か月後なのだが、問題用紙がお持ち帰りできて、回答は翌日ホームページにて発表されるので合否は自分ですぐわかる。結果は76点。抜群の冴えであった。
ちなみに正解の配分は、イ=8、ロ=16、ハ=11、ニ=15。ちょっと冷や汗。

でもまだ、合格じゃないのだ。
次は7月末に実技がある。 下の工作物のようなものを25分以内に完成させるというもので、これは会社に練習用に材料もあるので、たぶんすんなりいくと思うのだが…

< 解説 >

「第二種電気工事士」 
 =一般用電気工作物の電気工事に従事する者の為の国家資格。試験は年1回。筆記試験と実技試験がある。
ブラックジャックは手術してるし 
 =BJは無免許医師である。
白く長い髭をなびかせて言っていました 
 =おそらく『キルビル2』に出てくるクンフーの師匠パイ・メイをあらわしている。
『戦国自衛隊』 
 =1979年の角川映画。自衛隊が戦国時代にタイムスリップして戦うという奇想天外なストーリーがウケた。主演は千葉真一。
王蟲の群れの進行方向にいるナウシカ 
 =映画『風の谷のナウシカ』のクライマックスシーン。見ている者は誰もが絶体絶命を感じ、そしてラストの奇跡に感動した。