やってまいりました、じょぐ大船アカデミー賞
2005年に観た映画の中から選んでいきます。


作品賞は泣いて笑えた『カンフーハッスル』!

『カンフーハッスル』 
監督・脚本・主演/チャウ・シンチー 出演/ユン・チウ、ユン・ワー

チャウ・シンチーの会心作。少女の挿話になぜこんなにも泣けるのか。達人役のおっさん・おばさんは皆、一時代を築いたクンフー映画のスタントンマン達という、クンフー映画マニアのシンチーならではの配役。だから動きが本物なのだ!

今年の監督はこの人、ロブ・ゾンビ。
本名、ロバート・カミングス。


『マーダー・ライド・ショー』
監督・脚本・音楽/ロブ・ゾンビ 出演/シド・ヘイグ、シェリ・ムーン

ヘヴィ・ロックバンド「ホワイト・ゾンビ」のボーカル。ホラー趣味満載のライヴやPV(自分で監督)は知られていたが、ついに映画界へ進出。その第1弾がこれ。もう全てがキマリすぎて最高。才人だ!

脚本賞は、観てる間中幸せ気分になれる、現代のお伽噺に。

『ターミナル』
監督/スティーブン・スピルバーグ 脚本/サーシャ・ガヴァシ、ジェフ・ナサンソン
出演/トム・ハンクス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ

こんなにもワクワクする物語はちょっとない。ただの空港が遊園地のように見えてくる。時には主人公に、時にはターミナルで働く人たちになって、このすばらしき場所で楽しもう!

主演男優賞は、クールなのに熱い役所広司!

『笑の大学』 監督/星護 出演/役所広司、稲垣吾郎
『ローレライ』 監督/樋口真嗣 出演/役所広司、妻夫木聡、香椎由宇

今年は黒沢清監督作品(旧作)も含めて、彼の主演作をかなり観た。特徴として、最初は常識をもった一般人を演じていて、何かのキッカケでハジける(このときの演技に迫力あり)。そんな役が多かったような。「笑の大学」の検閲官には笑わせて貰いました。

主演女優賞はシャーリーズ・セロン。
「モンスター」のメイクと素顔とのギャップ。この倒錯感がいい!(爆


『モンスター』 監督/パティ・ジェンキンス 出演/シャーリーズ・セロン、クリスティーナ・リッチ
『トリコロールに燃えて』 監督/ジョン・ダイガン 出演/シャーリーズ・セロン、ペネロペ・クルス

南アフリカのシンデラ・ガール。製作も兼てる『モンスター』は、ハリウッド女優ではめずらしい、体重調整&メイク化けでの変身演技。この女優魂に感動。南アフリカでは、子供に彼女の名前を付ける親が急増中なんだって!

助演女優は天使ガブリエル役のティルダ・スウィントン。
両性具有のような倒錯感が(以下略


『コンスタンティン』
監督/フランシス・ローレンス 出演/キアヌ・リーヴス、レイチェル・ワイズ、ティルダ・スウィントン

出番は少なかったが、なんといっても印象に残っているのが彼女。この人間離れした顔(失礼!もちろんいい意味で)で演られると、天使とはかくもありなんと思ってしまう。大げさではなく、彼女のガブリエルは衝撃的なビジュアルであった。

『隣人13号』のスゴさは彼なくしてありえない。
助演男優賞は新井浩文にキマリ。

『隣人13号』 監督/井上靖雄 出演/小栗旬、中村獅童、新井浩文、吉村由美
『赤目四十八瀧心中未遂』 監督/荒戸源次郎 出演/大西滝次郎、寺島しのぶ、新井浩文

いままでも不良役が多かった彼だが、『隣人13号』での赤井トールはすごい。物語の終盤には、製作者はまさか十三(中村獅童)よりも赤井を描きたかったんじゃないかと思える瞬間があった。主人公・十三は現実離れしたキャラである。現実を描くほど、十三の異常性が際立ってくる。その”現実”を演じているのが新井浩文なのである。

音楽賞、というより選曲賞か

『タナカヒロシのすべて』 監督/田中誠 出演/鳥肌実、ユンソナ、加賀まりこ、宮迫博之
『ライフ・アクアテック』 監督/ウェス・アンダーソン 出演/ビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソン、ケイト・ブランシェット

この二作品は共に、監督の選曲の妙を味わえる。曲が先か、ハナシが先か。…どうも曲が先なのでは…と思っても仕方がないほどカッコいい!


「鉄人は武器を持たないロボットなんだ」
予告編
とにかく熱い。
20回以上見たな。


『鉄人28号』
監督/冨樫森 出演/池松壮亮、蒼井優、薬師丸ひろ子、香川照之

その他「鉄+勇気」「戦う勇気だけがあなたの武器なのよ」「”信じて進め”それでいいんだよね」と、熱いセリフのオンパレード。それだけじゃない、空から舞い降りるブラックオックス、曲がる東京タワー、鉄人に接触して切れる電線等、シビれるビジュアルも満載。興奮度100%の予告編なのだ。

2006/1/2

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